ダンシの気持ちと女子のキモチ

片山拓海 プロローグ

　目下一番の悩みどころは、一人前の量で有る為にいかに食材を無駄にしないように出来るかであった。
　１９時頃になってバラエティ番組を見ながら食事を始めるが、テレビを見ながらも早めに片付けないといけない食材の事もを考えていた。
「油揚げは半分使ったけど封を開けちゃったから早く使っちゃわないとな、明日はシメジ買ってきて揚げと一緒に炊き込みご飯にでもしようか、後は豚肉も少し残ってるし豚汁かな」
そんな風に献立を考えるのも今はまだ楽しむ余裕がある拓海だった。
その横ではナナも、もらったご飯を美味しそうに食べている。
「ナナもよかった、元気になったし食欲もばっちりだね」
　ここに来た時は車での長距離移動が合わなかったようで、体調を崩ししばらくは食欲も落ちていたが、最近はしっかり食べるようになっていた。