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「この前、お前に謝ったけど、俺。ごめんな…やっぱり我慢できねー…」 掠れ声で言って、奴は俺の唾液で濡れた指を、襞に宛がう。ゆっくりと侵入してくるそれは、何より優しく、遠慮がちに進む。 その徐々に来る快感に焦らされ、俺は本当に我慢の限界だった。指を入れて、まだ手塚の口淫は続いていた。 持続的に痙攣し、収縮する俺の中に太い指が出し入れされる。または、奥まで貫いて、何かに触れていく。その度に俺の先端からはまた液が漏れているのだろう。でもそれさえも、すぐに飲み込まれてしまい分からなくなっていた。 「…やめっ…、そんな…だめだっ」 舌を止めて、手塚は呟く。 「なんで?すげえ気持ちよさそうだけど」 「気持ちいいからっ…もう…」 「いいよ、イって」 低く囁かれる悪魔の言葉に、俺は遮るように言う。 「ダメだ…もう…入れてくれっ…」 手塚は引き抜くと、俺の指でイく顔見たかったのに、と厭らしく笑って言った。  ずきずきと疼く俺の針は、脈打ってその時を待っている。襞は小刻みに痙攣するのが分かる。今か今かと、俺は手塚を待っているのだった。 女のように足を押し広げられる。手塚も制服のジッパーを下ろす。下着を脱ぐと、やはり先端から漏れ出た液体が興奮を現わしていた。 制服のネクタイが揺れて、俺の肌にそっと触れる。 奴の前髪はふわふわとそれに合わせて揺れていて、オレンジに染まって奇麗だった。手塚は俺を熱っぽく見つめる。コイツも、俺の欲にほだされているのか。それとも… ぴちゃ、と自身の唾液を指にとって、奴は自分にそっと塗りたくる。それをそっと、俺の拡げたそこに宛がった。 「ゆっくり、して…くれ」 わかった、と言うとほぐれた俺の中に侵入してきた。熱が其処を押し拡げて、幾重にも重なった快感と痛みを伴っている。 深く、深く。 奴は眉を顰め、快感に耐えながら腰を進ませる。奥の更に奥にある俺の何か。そこに、奴の先端が触れる。 「ああ、ァ…ぐっ」 「あー…ココ?ここがいいんだ」 そう言って奴が小刻みに腰を揺らしてくる。その振動を受けて、俺は脳天に雷でも落ちたかのように突然の快感と共に昇天する。 「はああアアっ!い…ィっちゃ…」 言葉も途切れて、何を言っているか分からない。 「イけよ。イっちまえ」
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