25.結婚式‐①

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獅音が木原建設の駐車場に着くと、 もう 龍二の2t トラックが止まっていて 獅音の車を見ると 中からスーツで、おめかしした龍二が 獅音の車の助手席に乗り込んできた。 龍二は、「おはよ。」と言ったあと 獅音の顔を見て、いたずらっ子の顔をしている。 「レオ、俺 今 小説を書きたくて…。 色々と本を読んでる。」 「あぁ。」 「でね、推理小説なんかは 物凄く トリックが複雑なんだ。」 「ん?」 「男が、証拠を掴もうと 監視カメラを設置しに行くと そこには、もう 「犯人」が付けた 監視カメラがあって こちらが、カメラを設置するのを ほくそ笑んだ顔で 見てるんだ。」 獅音は 少し 驚いて 「ん? もう、すでに あの事務所に監視カメラが ある、って事?」 龍二は ふふっと笑うと 「ま、小説の中の話しだと、そんな事もある。」 「・・・・・・。」 龍二は少し得意気に 「今、事務所に行ったら 金庫の中身を確認してみろよ。 金が戻ってるかも知れない。」 「じゃあ、オレ達は 犯人を見つける事が出来ないのか?」
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