26.結婚式‐②

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26.結婚式‐②

磐田の結婚式の当日。 事務所に隠しカメラを設置した獅音。 獅音は龍二が待つ、車に戻ると 太く長い息を吐き 「龍二、お前の推理通りだった。 あの事務所 監視カメラが付いてるよ! 金庫に…。 金庫に、1,000万が戻ってた。それも 銀行の帯が付いた、100万の束で。」 龍二はサラサラの髪をかき上げると 「そうか…。なかなかだな。」 「なかなかって?」 「だって…。レオがあの金庫を開けたの、昨日の午後だろ? 土曜日の午後から、今のこの時間までに、 銀行がしまってるのに…。 1,000万の金を用意するのは大変な事だろ?」 「そうか…。 ヤミ金じゃ、1,000万は無理だもんな。」 龍二は、クスッと笑うと 「どうかな…。 レオ、金庫の中には あと何が入ってる?」 「確か…。会社の登記簿謄本とか。」 「今、それあった?」 獅音は事務所の入り口を睨みながら 「うわぁッ、それ 確かめてないわー。」
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