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『商品開発の流れ』
と題してあり、下にフローチャートのような図が記してある。
合間合間に『STEP1』とか判りやすいように振ってある。
STEPは4まであった。
私は図に見入る。
セルの1個1個に細かくそのステップでやるべきことが書かれている。
うわー…商品開発って、やることいっぱいあるんだ…
「最初は雑務からやって、開発の周辺の仕事を覚えてもらいます。
いずれはプレゼンとか渉外みたいなこともあるけど、あなた大丈夫?」
柳瀬さんに少しきつめに言われて、私は怖気づく。
大丈夫じゃ…ない。
私は紙を持ったまま唇を噛んだ。
私にこんなことできるわけない。
だから、希望して事務に入ったんだもん。
他人と丁々発止のやり取りなんて、できっこない。
うつむいて黙り込む私を見て、柳瀬さんは小さくため息をついて私に向き直る。
「初出社でいきなり異動ってかなり特殊だと思うし、希望や研修と違う部署で働けって言う方が無茶だと思う。
納得いかないなら、人事に掛け合ってみるのもアリなんじゃない?
社内コンプライアンスにかけてもらえるかも。
こちらとしてもあまりにやる気のない新人に、覚える気のない仕事を教えるのも手間なだけだから」
先ほどとは違って、幾分優しい声で諭すように話す柳瀬さんに、私は「…すみません」と頭を下げた。
言ってることは正しいけど、言い方がキツイよな~…
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