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数ヶ月前、私は彼氏に振られた。
三年も付き合って、お互い結婚を意識していたけど、気付かない内に綻びた穴が大きくなっていたことに、あの時の私は気付きもしなかった。
一度空いた穴は簡単には塞がらなくて、それどころか、穴があることさえ気付きもしないで、愛の欠片がポロポロと溢れ落ちてしまっていることなんて、生ぬるい毎日の中では、気付くことなんてできなかった。
気付いた時には、大切な物は既にポケットの中には残ってなくて、綻びた穴から落としてしまった愛の欠片はコロコロと転がり、他の誰かの足下に落ちた。
あの日、あの時、私の落とした愛の欠片を拾ってくれたのは、隣で笑うトマトの神様だった。
人生は捨てたもんじゃないと思える、そんな出逢いだった。
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