トマトの神様の隣

16/17
前へ
/17ページ
次へ
後日、私と輝人くんと理央、そして怜くんと四人で遊びに行くことになった。 お揃いのキャラクターのカチューシャを買って、アトラクションを回る。 普段からテンションの高い理央と、話題豊富な怜くんはなかなかの相性のようで、昔からの友達みたいに話が盛り上がっていた。 「なんかあの二人、いい感じ」 「そうやね、息ピッタリ」 初めてのデート、本当は二人で来たかったけど、もし二人で来ていたら無駄に周りの目が気になって、また自信をなくしていたかも知れない。 理央と怜くんを見ていると、付き合ってる私たちより息が合っていて羨ましくなる。 私もあんな風に、自然にできたらいいのに... 「舞衣ちゃん、最初のデートが二人きりじゃなくてごめんね」 私の考えてることがわかったように、輝人くんにそう言われて戸惑ってしまう。 でも、心配かけたくなくて… 「大丈夫だよ 四人で来れて楽しいもん」 それは嘘ではないし、笑顔でそう答えたつもりだった。 でも… 「舞衣ちゃん、我慢しなくてもいいけん」 「えっ、そんな、我慢なんて…」 なんで私の気持ちがわかったんだろう... 不思議に思っていると、頭をポンポンてしてくれる。 輝人くんの笑顔とポンポンは魔法みたい。 私に安心をくれる もっと触れて欲しいと、欲張りになってしまう。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加