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やっぱりいました、アニエスさん。もしかして気配を消して、私の後をつけてきたのでしょうか。それにしてもこの人、ギルド職員の制服のままなんですけど、舐めてるんですか? 前世で言うところの軍服的な仕様の服なのですが、色が白なんですよね。スライムばかりか、ゴブリンまで倒すとなると、絶対に緑の返り血で汚れてしまいます。
対する私は、黒のチュニックに黒のスボン、灰色の編み上げブーツにチョコレート色のコート。はい、女を捨てています。
「はい、分かってます」
何が悲しくて、こんなイケメンと森に入らねばならないのか。どう見ても釣り合っていません。もう、通りすがりの他の冒険者の視線が痛いのなんのって!
私は、少し早歩きで森に入っていきました。
「それにしても、ユエはどんな武器を使ってるの?」
こちらは早くも息が上がっているというのに、アニエスさんは汗一粒かかずに隣を闊歩しています。やっぱり脚の長さが違うのかしら?
「普通のナイフです。ギルドの売店でも売ってる奴ですよ」
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