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 僕が意識を取り戻したとき、目の前には銃を持った裸の女が、倒れている僕の傍で片膝をついていた。 「気が付いたようね」 「僕を殺すのか?」  なまめかしい裸体を晒す女は冷静に答えた。 「貴方が死にたいなら」 「何故、殺す?」 「秘密を知ったからよ」  僕は首が痛む頭を上げ言った。 「僕は何も知らない! お前たちの正体も! それでも殺すのか?」  女は両膝をつき、僕のからだを抱かかえた。僕の頬に彼女の柔らかな、ほんのりと温かい乳房が触れた。 「彼女天才なのよ。先の先までお見通し。これから先、貴方が彼女の存在に気付き、脅迫する可能性を見越して、アンドロイドのプログラムに殺害計画まで仕込でおいたのよ」 「彼女?」 「あたしのオリジナル。科学の中心星地球でも最高の科学博士よ。彼女の名声は学会に留まらず、必ず人類全てが注目することになる。その時不正が発覚するのよ。貴方の手によってね」  彼女は僕を支えて立たせると、「操縦室へ案内して」と指示した。 「いいけど、その前に何か着てくれないか?」 「どうして? 船内の気温は快適よ」 「いやその、僕が目のやり場に困る」  彼女の裸体から僕が目線を逸らすと、伏せ目がちに自分を見下ろした彼女は、「そうね。よかったら貴方の服を貸していただけないかしら?」と言った。    彼女は僕のスーツケースからYシャツを選んだ。彼女のEPMガン(電磁パルス銃)によって破壊されたポンコツを乗り越えて、ふたりは操縦室へと向かった。
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