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ベッド男がゆっくりと立ち上がって言った。
「クローゼットから出て来ただと。なぁんだ、お前も同じ穴の貉じゃねぇか」
「ち、違う。俺は可愛い由香ちゃんが酷い目に遭わないか心配で仕方なかったから身近なクローゼットに隠れて見守ってたんだ。現にこうやって由香ちゃんはテメェに襲われずに済んだじゃねぇか」
「なに都合の良いこと言ってんだよ。俺が居なかったら、同じことをやってたくせに、変態の分際でヒーロー気取るんじゃねぇ」
「それは違うな。俺はお前みたいな暴力サイコパス野郎じゃないんだよ。現に由香ちゃんのクローゼットに入ってから、かれこれ一週間以上経っているが、俺は一度も由香ちゃんを襲ったりしてないんだからな」
「ほう~それはそれは紳士的な変態なこったぜ。もしそれが本当ならだけどな」
「何だ? 悔しいのか。じゃあお前の知らない由香ちゃんの秘密を教えてやろうか。昨日は悪い物でも食べちゃったのか、お腹の調子が緩くて七回もトイレに行ってた。三日前は腋毛と下の毛の手入れをしてた。あ、それに五日前なんて…」
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