三時間目 新入生歓迎会

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「広報委員長さん……?」 一瞬緒環さんを見てから、風紀委員長さんを伺うと、彼は頷いた。 「そうだ。言動も行動も基本こいつのことは信じないほうがいいが、それは本当だ。さっき舞台で代理の者がブローチを受け取っていただろう?」 確かにさっきのレアスタンプの人にブローチを配る時にいたのは、広報副委員長さんだった。曰く、「うちの馬鹿委員長は出席はするけど多分式典にはいかないと思うので代理で受け取って投げつけてきます。」って青筋たてて言ってたっけ。こちらとしては十分にありがたかったのだけれど。 「ほれ。これでござろうよ。」 腰につけたブローチを見て、本人なのだとわかるが……どうして腰。色々全く理解がいかないが、とりあえず。 「はじめまして。生徒会会計の久瀬泉璃です。」 ご挨拶には丁重にご挨拶を。満足したのか、糸目こと広報委員長さんもぺこりと頭をさげ返してくれた。 「鬼ごっこすたんぷらりぃと聞いたのでな。とりあえず彰寧を捕まえてみたのでな。おもしろそうな会計殿とめぐり合わせてくれるよう頼んだのよ。」 興奮気味に話している。それに対して風紀委員長さんは冷たい目で見ていた。 「誰がスタンプ同士で捕まえ合えと言った。」 「規則にはれあすたんぷを捕まえれば願いを叶えてもらえるとしか書いておらぬよ?問題はなかろう?会計殿」 「確かに、そこについては明記していなかったこちらのミスです。……もしかして葉露先輩に対するお願いを、それに使ったんですか?」 興味があって聞いてみると、空気ががらり。と音をたてるように変わった。 「いいや。違うよぅ。儂は彰寧に『ある人』に会わせてくれと言うたまで。それがお前さんだったのよ。空言殿。」 空言(そらごと)。嘘つきという風に俺を呼んだのだと、わからないわけがなかった。
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