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「私は、茅森由弦。よろしくね。こっちは、猪瀬双葉だよ」
帽子を取りながら、顔を見せる。
あれ?
「滴、男子って言ってなかった?声の低いイケボの男子がいるって…」
「やっぱりか」
と双葉は、少し怪訝な顔をする。
さりげなく手を握った。
「双葉。仕方ないって…私、女だよ」
「へ?」
「ですよね。顔見た瞬間、男子じゃないって思って…親友がとんでもない勘違いを!」
「すみません!」
詩歌と滴は、深々とお辞儀した。
双葉は、由弦を男と間違えられることに少しイライラしていた。
由弦は、双葉の手を握って安心させようとする。
「こんな声だから仕方ないよ。わざわざ来てくれてありがとう」
「あの!お友達になりませんか?」
「へっ?」
滴の提案に、呆気にとられる。
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