それでも僕はアンギラスが好き

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 地面に転がっていた僕はまるで起き上がりこぼしの様に立ち上がった。どういうことだ。目の前にいるのは侑花ちゃんじゃないか。  何でこんな所に侑花ちゃんが、いや、待てよ。そんな事よりも、さっき彼女は岡田さんと僕の名前を呼んだような気がしたぞ。空耳だろうか。  もし彼女にとって僕がスタローンにやられる沢山の敵兵の内の一人くらいにしか見えていなかったとしたら、その名前をいちいち覚えているだろうか。  もしかしたら同じ会社の社員くらいには思ってくれているのかもしれない。まぁ同じ会社の社員なんだけど。
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