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どうしよう、もう部屋に着く。もちろん嬉しい。誕生日にリモートコントロールのゴジラを買って貰った時の百倍嬉しい。
こんなラッキーなことはこの宇宙が生まれて百三十八億年と言えども最初で最後に違いない。
「ええと、侑花ちゃん。僕はもちろん侑花ちゃんが部屋に来るのはとっても嬉しいんだけどさ。そのなんて言うか」
「岡田さん。ううん。康太君!」
確かに僕は康太だ。健一でも隆でも門左衛門でもなく康太だ。
「私、前からずっと康太君のこと好きだったんです」
僕は人生で初めて康太で良かったと思った。三十年間一度も辞めずに康太をやって来て良かった。勿論、彼女は会社のスパイでも金星人でもなく可愛い地球人の女の子だった。
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