それでも僕はアンギラスが好き

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 結局ほとんど仕事は手につかず終業時間になった。全くもって嫌な一日だった。僕はトボトボという言葉が世界一似合う様な足取りで家に向かった。  帰り道の途中に公園に寄った。そう、日本では悲しい気分のときはブランコに座ることになっているのだ。  実際のところ別に気にする程のことなんて何も無いのは分かっている。そもそも侑花ちゃんからすれば僕なんてゴジラ映画に出て来て破壊される沢山の戦車の内の一台くらいにしか思ってないのだろうから、その戦車の乗組員が普通の奴だろうと駄目な奴だろうと映画には何の影響も無いだろう。  だが、分かっていても悲しいのだ。僕はキーキー静かにブランコに座っていても余計悲しくなるだけなので、思いっきり立ちこぎしてみることにした。いくら運動音痴な僕でもブランコの立ちこぎくらいは出来る。
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