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★少女  少女はこんな風に言ってたわ。 『ユキちゃんは私のお友達。とても仲のいいお友達。川辺に行って作る花飾り、ユキに似合うかなって考える。道端で出会ったウサギさん、ユキちゃんに似て白くてとってもかわいいの。空に浮かんでる雲で綿あめを作ったら、きっとユキちゃんは美味しそうな顔をする。  だから私はユキちゃんの為に色んなところで、色んなものを探すの。似合いそうなもの。好きそうなもの。それをいつもプレゼントするの。  明日はどこへ行こうかな。明日はどこへ行こうかな。  それが私の毎日のお楽しみ』  って。少しだけ寂しそうな顔をしてね。 ☆私  ふにゃふにゃになった方が美味しいからと、久瀬はお湯を注ぐ前のカップにかき揚げを入れた。 「世話って言ったよな」 「うん」と久瀬が頷いた。丁寧な手付きで割り箸を割って、蓋が剥がれないようにカップの上に乗せる。  行儀よく椅子に座っている彼に対し、私は未だにベッドの上だ。なんとなく気持ち悪く感じて、立ち上がり久瀬の正面の席に座った。
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