三角定規の恋模様⑹

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三角定規の恋模様⑹

 何度も訪れたことのある一琉の家に、夏生達三人はやって来た。  大きな家なのに、一琉以外には会ったことがない。そのことに、夏生は触れた事はない。 「へぇ、でっかい和室。ここでするの?」 「ああ、俺のベッドじゃ狭いだろ。それより、晩飯食べるか?」 「あ、さっき買ってたの晩飯のおかずか。米は? ご飯はあるって? 」 「服部君、何か手伝うよ」 「二人とも、そこで座って待っててくれ。それと、俺のことは一琉でいい」 「了解、一琉。夏生も、そんなに驚いた顔してないで、こっちにおいで」  夏生は明良の隣に腰掛けた。  明良が、夏生の頭を撫でてくれる。 「ほら、夏生も呼んであげて」  面白そうに笑う明良に促されて、夏生は恐る恐る口を開いた。 「一琉君……」  一琉は擽ったそうな表情になる。 「一琉、俺のことも明良でいいからな」 「分かった。明良、これでテーブルを拭いてくれ」    一琉は素早く具沢山なお味噌汁を作ってくれた。  買ってきたお惣菜と、一琉の作ったお味噌汁の夕食は、とても美味しかった。  三人で片付けを済ませて、順番にシャワーを浴びた。  和室に敷かれた二組の客用布団が、妙に生々しく感じて、夏生の頬は熱を持った。     「……一琉って、シックスパックなのな? なんで、運動部じゃないだろ? 」  裸に下着だけの明良が、感心したように言った。 「筋トレしてるからな。それにしても、夏生は細いな。明良も細いのに……、ちゃんと食べてるか? 」  二人は普通に喋っているが、夏生はそれどころではなかった。 「……ふっ、うぅ、も、もうやだぁ……」  下着すら身につけていない夏生の胸に這わされる一琉の手が、やわやわと乳首を掠める。  足の間に陣取った明良の手が、夏生の小振りな雄の象徴を可愛がっていた。  二人とも、夏生の泣き言を聞いてくれない。  イキそうでイケないのが辛くて、夏生は泣き出してしまった。 「……ふぇ、っく、……いちるもあきらも、いじわるしないで、いかせてよぅ……」 「……ごめん、夏生、ほら、キスしような」  一琉の唇が、あやすように夏生の唇に触れて、分厚い舌が、口の中に侵入してきた。  夏生が一琉とのキスに夢中で応えていると、たっぷりとローションを纏った明良の指が、つぷりと夏生の蕾に潜り込んできた。  後孔の刺激に意識が持っていかれそうになると、きゅっと乳首を摘まれて、一琉の舌がじゅっと夏生の舌を吸い上げる。  明良は、すでに勃ち上がって透明な滴を零す夏生の可愛らしいそこを、パクリと口に含んだ。  二人からの愛撫に、夏生は限界を迎える。  明良の口に、精を放ってしまった。    それから何度イカされたのか、夏生にはもうわからない。  後ろを一琉の太い屹立で貫かれ、夏生の口は、明良の長いそれに舌を絡めて、三人で快楽に溺れた。  身体全部を愛されて、心を込めた愛の言葉を囁かれて、夏生は生まれて初めて、幸せな涙を流したのだ。      それから、夏生達三人は同じ大学に進学した。一琉と明良と夏生の三人は、毎日同じ部屋へ帰る。  時々ぶつかり合うこともあるけれど、この先も、三人でいればどんな高い壁も乗り越えて行けると、夏生は信じている。
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