天使をやめた彼女

舞台設定

白の国……上位種は背に純白の翼や頭に輪などをもつ。 一般に清らかな心を持つ者が多いとされる、いわゆる天使の国。 聖なる力を行使する。
黒の国……民は牙やら角やら尻尾、鋭い爪などをもつ。 一般に利己主義かつ排他的な者が多いとされる、いわゆる悪魔の国。 魔力や魔法力を行使する。

二つの国は、お互いにお互いを忌み嫌い憎みあい長年に渡って争いを続けてきた。 そこには、世界を創られた神様の意図もあった。

『二つの国は、お互いに争わせることで発展させよう』

しかし、そんな神様の思惑を二つの国の民は跳ね返した。 永い戦いの末についに和平を結び、二つの国が争わない時代が訪れた。

合併されて新たに生まれたその連合国の地を、グレーゾーンという。 そこには、平和を維持するための機関『クロス・ピース』が創設された―――