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「おい、何してるんだ?」  後ろで声がした。  やばっ!ヴェーダーだ!  中学生のくせに6フィートくらいある、いつも黒ずくめの服でぼくらを威圧する悪の帝王。 「ニワトリに何か変なもん食わせてただろ?」 「してないよ!」 「ふん、先生にチクってやる」 「何もしてないって!」 「うるせえ!まあ、10ドルくらいあれば黙っててやるぜ」  ヴェーダーはぼくの胸ぐらをつかんで脅してくる。もう、こうなったらこれしかない。ぼくはアプリを再生してヴェーダーに見せた。 「何だこれ?」 「あなたはニワトリです、ニワトリです・・・手を叩くと目が覚めます。それまでのことは全て忘れます」  すると、ヴェーダーの目がとろんってなって、動きがおかしくなってきた。首をひょこひょこ前後に動かすし、手はパタパタ羽ばたいてる。 「あはは、かかった!」
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