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 ヴェーダーはコッコッコッて言いながら、うろうろしている。飼育小屋から出てきたホンモノのニワトリはというと、地面をつついてミミズを引っぱりはじめた。それを見たヴェーダーの目の色が変わった!四つん這いになると、ミミズを・・・ (ここからあとは、ちょっと気持ち悪い・・・デリケートな読者は、飛ばしてください) ・・・ミミズを口にくわえて取り合いを始めた!ニワトリも取られてはなるものかと引っぱる。ヴェーダーも引っぱる。ミミズは信じられないくらいビヨ〜ンと伸びると、プチッと真っ二つにちぎれた。ニワトリは半分になったミミズを、美味しそうに飲み込む。もちろん、自分をニワトリだと思っているヴェーダーも・・・。  ニワトリを小屋に入れて戸を閉める。ヴェーダーは土を掘ってミミズを探して・・・(うぇ〜)。  まあ、これくらいでいいだろう。ぼくは、ヴェーダーの後ろ、つまり死角に回って、パンッと手を叩くと一目散に逃げた。後ろでオエ〜ッとすごい音が聞こえた。 「こいつはいいや!」  計らずも宿敵ヴェーダーをやっつけたことで、ぼくはかなり気分がよかった。これなら、もっと素敵なことに使えるに違いない!
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