二 忍び寄る影 1

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 その言葉を聞いた満夜が身を乗り出した。 「なんだ!? オカルト関係の話なのか!」 「満夜はプリント済ませなあかん、この子の話はあたしが聞いとくから」 「いや! オカルトに関係があるならば、オレに分あり! とくと話せ!」 「はぁ……」  机に乗りかかるようにして勢いづく満夜に押されて、少女は引き気味に説明を始めた。 「実は……、友人のことなんです。高校に入学して、好きな先輩ができたんです……。あ、友人が、ですよ。それで、話に聞いていた、身代わり観音の恋が叶うって話を実行してみたんです。数日後、本当にお願いが叶って、友人と先輩は付き合い始めたんです。でも、一昨日から、友人がいなくなってしまって……。今も探してるんですけど、見つからないんです」 「身代わり観音……」  満夜が顎を撫でた。 「なんやの?」  その様子を不思議そうに凜理が見やった。
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