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その言葉を聞いた満夜が身を乗り出した。
「なんだ!? オカルト関係の話なのか!」
「満夜はプリント済ませなあかん、この子の話はあたしが聞いとくから」
「いや! オカルトに関係があるならば、オレに分あり! とくと話せ!」
「はぁ……」
机に乗りかかるようにして勢いづく満夜に押されて、少女は引き気味に説明を始めた。
「実は……、友人のことなんです。高校に入学して、好きな先輩ができたんです……。あ、友人が、ですよ。それで、話に聞いていた、身代わり観音の恋が叶うって話を実行してみたんです。数日後、本当にお願いが叶って、友人と先輩は付き合い始めたんです。でも、一昨日から、友人がいなくなってしまって……。今も探してるんですけど、見つからないんです」
「身代わり観音……」
満夜が顎を撫でた。
「なんやの?」
その様子を不思議そうに凜理が見やった。
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