いつもと違うお前

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ピコピコと耳を動かす度に蛇の視線がそちらへと向いてしまう。 怒っていた筈の口角は案の定上がっていきそろそろと手を無意識に動かしてからハッとした。 どうやら蛇は俺を撫で回したいらしい。 「〜〜っ狡い!そんな可愛い事して!」 『…はぁ』 別に可愛いを意識したつもりは無いが蛇の冷たかったオーラが緩む。 大きな声のせいで無意識に耳がへにょりと力なく垂れる。鼓膜が破れるかと思った… 『爬虫類皆目が悪いのはわかった。だからもうお前以外の爬虫類に会ったら逃げりゃ良いんだろ。』 生憎俺は体力馬鹿だから逃げ足の方も得意だからな。 「失礼しちゃう!俺は目がいいもん!」 いや悪いだろどちらかと言えば… この後部屋に着くまで如何に俺が可愛いかを語りかけて来たが俺は無視した。 全て惚れた欲目でしかないフィルターでもかかったような事ばかり言うからだ。
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