悪魔の様な後輩

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「殴るって…猫パンチ?」 『はい殺す。』 思わず構えて拳を振り上げればサッと交わされる。クソッ殴られろや。 部屋に響くくらいには盛大な舌打ちをしてやってから唸る。 所謂ネコ科特有の唸る声だ。 まあそんな不機嫌さを醸し出してる俺に構わず蛇は俺をずっと見つめているんだが。 『スカッとしねぇな…1発で良いから殴れてくれりゃコッチもスカッとすんのに。』 「痛いからヤダ。それより先輩…」 『あん?』 まだ興奮していたらしいクソ持続性の強さ。 …ゴリッ。 不意に俺の腹に当たった硬いのはくそ蛇の男なら付いてるアレだ。 にしてはデカい。規格外。 『…んん?いや待てサイズがおかしい。』 これもしかして武器でも入れてんじゃねぇだような… 拳銃か?それともナイフ… ゴソゴソと手を動かして武器では無いか確認する。 「ちょ、ちょっと先輩!?」 先程とは違って慌てだした蛇を放置してベルトを外してやり軽く下着をズラして見れば思わず俺の瞳孔が丸くなった。気がした。 ぽつりと一言俺は声を漏らした 『………………無理』 「え?」 結論から言うと武器では無かった。 いやそれよりもグロい。
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