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高級レストランとかで出てきそうな料理が並んでいて俺は固まってしまう。
なんだこれは。
こいつは本当にただの高校生なのか?
目を丸くさせたまま動かない俺の背中を押して椅子に無理矢理座らせる蛇。
「冷めないうちに食べましょ?先輩」
『ん、あ、いただきます…』
「はい召し上がれ」
『…!』
正直に言う。
蛇の手料理はめちゃくちゃ美味かった…
母さんには悪いが今まで食べた中で1番に美味い。
いや、そもそも料理のジャンルが違う。
母さんのが日本食の日常飯だったらコッチは高級ディナーのフルコースだ。
「普通の家庭的なご飯も作れるから安心して。今日は先輩に初めて作るから張り切っちゃった。」
そう言って微笑む蛇はそこら辺の女ならイチコロの笑みで俺を見つめてくる。
しかし生憎といっちゃあ何だが俺はそこら辺の女でもなければ爬虫類嫌いだ。そこでキュンとはしない。
しかし素直に美味いとは答える。
『料理人にでもなりてぇの?お前』
「いやこれは趣味。ストレス溜まった時に料理作るとスッキリするから。お菓子も作れるよ。」
とんでもねぇ奴だなコイツ…
ハイスペックっと言えば良いのか天才と言えば良いのか。
そんな凄い奴なのだ
『別に俺じゃなくても良くね?』
カシャンッ
『…おい?フォーク落ち…』
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