虎の求愛

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自覚と言われてもどうしたらいいのか策が浮かばない… 尻尾をユラユラさせながら考えて。 風呂場でも誘ったけど声が響くからこれ以上聞かせたくないって言われちまった。 チェッ結局強請った体位出来なかったからまた今度にしてもらうか。 「昨日まではあんなに素っ気ない顔してたのにギャップでしょ…」 「家の猫ちゃん虎だから発情期多いんだよ。あー最悪。可愛い俺の猫ちゃんの鳴き声聞きやがって。鼓膜破れろお前」 なかなかに物騒な物言いに俺の揺らしていた尻尾も思わず動きを止める。 兄弟同士だからなのかもしれないが結構コイツの口が悪いしなんだったら酷い言い方だ。 「…兄貴普段はこんなですよ?これでもまだマシな方だし…」 ほう? じゃあ俺の前でも仮面を被ってるってことか? 「そんな訳ない。先輩だけだよ俺がこんなになるのは。」 俺を膝に乗せた蛇はグリグリと背中に頭を押し付けてくる。
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