悪魔の様な後輩

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息も切れてねぇし何より困った顔して逃げてやがる。 「っテメェやる気あんのか!」 「…無いですけどーあんのはアンタだけでしょ?全く俺は戦う気なんて微塵も無いのにこの猫ちゃんと来たら…」 やれやれとため息をつくクソ蛇野郎。 「だから俺は猫ちゃんじゃねぇ!!」 「猫ちゃんじゃん…ベンガルドラでしょ?先輩。いつか俺の前で虎になった先輩をもふもふさせて欲しいなぁ~」 「咬み殺すぞテメェ!」 思いっきり右ストレートをお見舞いしようとするがそれは難なく片手で掴まれる。 …マジかよ 「さあて先輩。俺が勝ったら先輩は何をしてくれますか?」 「…それは…っ」 掴まれた手が痛い。 こいつ腕力どんだけあんだよ… 引っ張ってもビクともしないし寧ろ背後から抱き締められて項を嗅がれる。 「あー滅茶苦茶好みのフェロモン…」 「っ気色悪い事すんな!」 睨み付けるも興奮した顔をされるのみでクソ蛇は俺のシャツに手をかけて無残に破いた。 「…あ?」 何して…? 思わず固まった俺をそのまま地面に押し倒した。 いや待て待て待て! 「巫山戯んな!俺の上に乗っかんじゃねぇ!」 必死に暴れても蛇は退かないし重ぇ! ツーっと直接俺の腕を掴んでいない方の手が這う。 その這う手がまるで蛇みたいで… 「ぶっ殺すぞクソ蛇」 我慢の限界でもう片方の腕で殴ろうとしたがそれも回避されて掴まれる。 そしてクソ蛇は一言俺に爆弾を投下。 「っ…エロ」 は? 「先輩抱かせて…」 「っおい何して止めろ!」 「興奮する…先輩を今すぐ俺の物にしたい」 こいつ目がすわってやがる! 流石に喧嘩とかふっかけてる場合じゃねぇ! 俺の貞操がやべぇ! なんとか蹴っ飛ばしてその場から逃げざるも蛇は俺を見つめたままだった。 「逃がしはしねぇけどな…俺の可愛い猫ちゃん。」 ゾクリと背中に寒気が走った。
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