appassionato

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そのあと、美乃里の演奏は終わり、出席番号順に順々と演奏が終わり、ついに私の番になった。 緊張で手が震える。 心の中で大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせる。 「向日葵、頑張って」 美乃里のその一言で緊張が和らぐ。 「ありがとう。行ってくる。」 そう言って、私はアナウンスとともにアクティングエリアに向かった。 その間、ほんの少し暗いステージを歩く。 その時、1番前に座っている上条先輩を見つけた。 けど、前から3年生、2年生、1年生という順で並んで座っているため、上条先輩が前にいるのも当然か。 上条先輩は、私から見て左から3番目の席に座っていた。ちなみに1列10席ある。 私は、上条先輩のことを気になりながらもアクティングエリアにつき、礼をする。 会場が拍手で盛り上がる。 私は、そっと椅子に座り、鍵盤に指をおく。 そして、私は演奏を始めた。
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