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それから、私達は連絡先を交換したまに連絡を取り合う仲となった。
そんな日々が続き、5月となった。
私は、上条先輩に“好き“に言われた言葉が頭から離れなくなっていた。
私に言われたわけではないけど、何故か意識してしまう。
「向日葵、どうしたの?」
教室で、ため息をついている私に美乃里が声をかけてきた。
「いや……恋ってなんだろうって思って」
「え?向日葵大丈夫?なんか変なもんでも食べた?」
「食べてないよ…それにそんな驚くこと?」
「だって、向日葵から恋愛の話しなんて聞いたことないし…好きな人でもできた?」
「別に……好きというか、気になるといか…」
この感情が、恋愛なのか他だ単に気になるだけなのか、自分自身でもよく分からない。
「相手は?上条先輩?」
「えっ、えっと……」
「図星か。あっそう言えばあのコンクールのあと上条先輩に、どっか連れかれだけど何があったの?」
「えっと……それは、秘密です」
「え~ますます気になるな~」
あの日、上条先輩には
『俺が、作曲家を目指していることを誰にも言うな』
と、言われた。
だから、言えない。
そのため、上条先輩のファンの女子たちの目線が毎日毎日怖い。
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