ネジが外れていた時代2

1/1
前へ
/25ページ
次へ

ネジが外れていた時代2

9f51a78c-07c4-4576-8c57-6bfc4e741c79  ミノキシジルなら生えるって、CMで言ってたよ。  はい。  ワクチン開発に名乗りをあげた山城木緑です。  とりあえずマヨネーズとウスターソースを7:3の割合で混ぜてみました。  美味しかったです。  ワクチン開発にあと96億年かかると踏んでいます。  さあ。  ここまでは書いてたので、久しぶりの連投稿です。  とりあえず。  こんなエッセイより、ちゃんと皆さんの素晴らしい作品を読みにいくなら今です。勇気をもって左上の×印を押しましょう。    ネジが外れていた時代の続きです。  わたし、鳥取でラクダに乗っておりました。たったその2日で単位を8単位失いました。  わたしを助けてくれる友達たちがメールをくれていました。 『代返したけど、ばれちゃった』 『この山城さんは一回も見ていませんが…って言われてたよ』 『みんな心配しとるよ』  これは、いかん。  さすがに、わたし、戻ろうと思いました。  砂丘の向こうには海がありました。  あの海の水にだけ触れて、帰ろう。みんな、ごめん。あの水の冷たさを反省の冷たさとして心に刻もう。  砂を駆けました。  なかなかに急な坂を降りていき、海にたどり着きました。スニーカーで来てしまったわたしは、水を含んだ砂に埋もれてスニーカーもパンツも砂だらけ。えいっえいっと、スニーカーと靴下を脱ぎ捨て、海に入りました。  まだ5月の海は冷たかろう。その冷たさを心に置け。反省しろ、木緑。    ……  …………  ………………    適温で気持ちいい( ・∋・)  わーい、わーい。  ひとりはしゃぎ。  海は大きい。砂丘も大きい。  どうしよう。  帰りとうなか。  帰りとうなかとよ。  父さん  母さん  同級生たち  めんご。    鳥取でゆっくりしてしまいました( ・ω・)  同級生たちのメールが来なくなりました。  国民宿舎にそろっと入ってバイトしながら5日も過ごすという。大人になった今思えば、よくぞあれだけ突き進んでたな、と。  さあ、帰ろう。  ん?  あれ?  あ、  そっか。  お金ないや(*ノω・*)テヘ  国民宿舎のおじさんに段ボールとペンを恵んでもらい、ヒッチハイクで帰ることに決めました。 『京都まで』  高々と掲げておりましたら、トラックの運転手さんが乗せてくれました。気さくな運転手さん。 「こんな自由気ままやれんのも今のうちや。楽しんだらええ」  みたいなことを言ってくれました。これでいーのだ、と思いました(おいおい)。  そんな運転手さんが兵庫の北の方まで乗せてくれて、最後に良きアドバイスをくれました。 「お兄ちゃん。京都ってな、なかなか誰も行かんぞ。他の場所にした方が乗せてくれるぞ。んじゃ、達者でなぁ!」  ずっとずっと手を振りました。単位は失ったけど、かけがえないものを得られた。そう思いましたよ。そもそもワンピースのジンベエも言ってた。「失ったものばかり数えるな!」と。(おいおい)  わたし、運転手さんから教えてもらった良いことを守りました。そうか、京都にはなかなか行かんよね。  段ボールの裏側に書き込みました。強く、濃い文字で。 『東京』  こう掲げて途中で降ろしてもらう。  完璧だ。  ……完璧だと思ってました。  ネジが外れていただけに、アホでした。  『大阪』と書けば良かったものを。   『東京』  こう書かれた段ボールが、わたしの人生をすんごいところへ連れていく羽目になろうとは。  次回、山城木緑、新宿で星那(せいな)になる。~過去の汚点を堂々と晒してやるのだ。どーにでもなるのだ、の巻~  それはそれとして。  なんでしょうね。運命というか、そんなのがあるのかなぁという素敵な出会いがありました。  たまたまわたしの作品を読んでいただいた床田とこさんという方。高校生の方らしいんですが、最近エブリスタとTwitterを始められたようで。  ほんで、弾き語りをされると聴いて、Twitterでリクエストさせてもらったら、なんとも水色の真っ直ぐで透明な歌声で。  ちょうど氷室冴子青春文学賞の作品を書いているので、ものすごく感性が引き出されました。ほんともう、なんという素晴らしいタイミングで出会わせてくれたんだっていう。  まだ書けてもないけど、氷室冴子青春文学賞、いける気がしました。  驚くほど映像が波のように流れてきたので、細部まで空気、風、音、水が浮かびました。  床田とこさん、ご興味ある方はTwitterで是非訪ねてあげてください。プロとは違う透明な歌声。yuiさんのGoodbye daysなんだか心が洗われます。春哉さんともお友達です。←安心感。    ではでは、ごきげんよう❗
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加