![7620ce05-e2a9-43c9-93a5-cc076b279e75](https://img.estar.jp/public/user_upload/7620ce05-e2a9-43c9-93a5-cc076b279e75.jpg?width=800&format=jpg)
はい、ごめんなさい、エロメ会議の時間です。
ここまでのあらすじ
エロメに代わるあだ名を決めようと、先生が張り切ってケイくんをビンタしました。(2020年度最低あらすじ候補)
先生によるケイくんへの渾身のビンタで、大爆笑から一気に水をうったように静まり返る五年四組。
黒板にはでっかく書かれた『しらちゃん』の文字がわたしたちを見下ろしています。
エキセントリック
ひっく、ひっく、とケイくんの泣き声が聞こえています。
黒板には大きな『しらちゃん』の文字。
阿蘇山のように怒っている先生。
大きな『しらちゃん』。
いまだに鮮明に覚えているのは、やはりその光景が強烈だったのでしょう。
五年四組の生徒はとりあえず学びました。
フザケテハイケナイ
金縛りにあったように、皆が表情を強張らせ、『しらちゃん』『しらちゃん』『しらちゃん』と答えていきます。
いったい、今、これは何が行われているんだ。
ぎゃあてえぎゃあてえはらぎゃあてえ、のように生徒から唱えられる『しらちゃん』
二秒の大爆笑を誘った『エロエロメ』は黒板に記されるわけもなく、もう保守に走るしかない五年四組の生徒には『しらちゃん』しかありません。
と、ここで勇者が現れます。
吉田くん。
「じゃあ、ラーマ」
まさかの新勢力の台頭!
「じゃあ、◯◯さん」
「ラーマです」
「じゃあ、◯◯くん」
「ラーマ」
巻き起こるラーマ旋風。
黒板にでっかく記された『しらちゃん』と『ラーマ』。この2つによる一騎討ちの様相を呈してきました。
ここでやってきました。わたしの出番。
このエロメ会議が始まったとき、わたしの中では3つの選択肢がありました。
①エローメ
②スーパーエロメ
③しらっちょ
ケイくんをちらっと横目で見ると、頬に真っ赤な手形が浮かんでいました。ここで選択肢は以下の3つとすることに決めました。
①エローメ→殺されるから、しらちゃんへ
②スーパーエロメ→これも殺されるから、ラーマへ
③しらっちょ(唯一の独自案)
しらちゃんか、ラーマか、しらっちょか……。心臓が高鳴ります。今、思えば、あの無駄な心臓の高鳴りを返してほしいです。
もう、前の席の人が『ラーマ』と答えました。どうする、木緑。保守的に『しらちゃん』なのか、新興勢力の『ラーマ』なのか、独自案なのか……。
「はい、次。山城くんは?」
「ラーマちょん」
なんだ、それは。
ミキサーでかき混ぜて口から出してしまいました。
ケイくんやらが笑いを必死に堪えている。先生は無情にもめっちゃちっちゃい字で『ラーマちょん』と黒板に書きました。これ以降、『ラーマちょん』には一票も入りませんでした。
恥ずかしい。
木緑少年、ここから早めの思春期に突入していくことになります。
それはそれとして。
クラス全員の意見がまとまりました。
『しらちゃん』15票くらい
『ラーマ』15票くらい
『ラーマちょん』1票
『エロエロメ』無効票
先生は満足そうでした。
ですが、エロメ会議はこれで終わりませんでした。
怒濤のエロメ会議最終章は、また次回。
悟空「じゃあ、来週もぜってえ見てくれよな」
いや、見なくても大丈夫です( ・ω・)
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