エロメ会議 エピソード2

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エロメ会議 エピソード2

7620ce05-e2a9-43c9-93a5-cc076b279e75 はい、ごめんなさい、エロメ会議の時間です。  ここまでのあらすじ  エロメに代わるあだ名を決めようと、先生が張り切ってケイくんをビンタしました。(2020年度最低あらすじ候補)    先生によるケイくんへの渾身のビンタで、大爆笑から一気に水をうったように静まり返る五年四組。  黒板にはでっかく書かれた『しらちゃん』の文字がわたしたちを見下ろしています。  エキセントリック  ひっく、ひっく、とケイくんの泣き声が聞こえています。  黒板には大きな『しらちゃん』の文字。  阿蘇山のように怒っている先生。  大きな『しらちゃん』。  いまだに鮮明に覚えているのは、やはりその光景が強烈だったのでしょう。    五年四組の生徒はとりあえず学びました。    フザケテハイケナイ  金縛りにあったように、皆が表情を強張らせ、『しらちゃん』『しらちゃん』『しらちゃん』と答えていきます。  いったい、今、これは何が行われているんだ。  ぎゃあてえぎゃあてえはらぎゃあてえ、のように生徒から唱えられる『しらちゃん』  二秒の大爆笑を誘った『エロエロメ』は黒板に記されるわけもなく、もう保守に走るしかない五年四組の生徒には『しらちゃん』しかありません。  と、ここで勇者が現れます。  吉田くん。   「じゃあ、ラーマ」  まさかの新勢力の台頭! 「じゃあ、◯◯さん」 「ラーマです」 「じゃあ、◯◯くん」 「ラーマ」  巻き起こるラーマ旋風。  黒板にでっかく記された『しらちゃん』と『ラーマ』。この2つによる一騎討ちの様相を呈してきました。  ここでやってきました。わたしの出番。  このエロメ会議が始まったとき、わたしの中では3つの選択肢がありました。  ①エローメ  ②スーパーエロメ  ③しらっちょ  ケイくんをちらっと横目で見ると、頬に真っ赤な手形が浮かんでいました。ここで選択肢は以下の3つとすることに決めました。  ①エローメ→殺されるから、しらちゃんへ  ②スーパーエロメ→これも殺されるから、ラーマへ  ③しらっちょ(唯一の独自案)  しらちゃんか、ラーマか、しらっちょか……。心臓が高鳴ります。今、思えば、あの無駄な心臓の高鳴りを返してほしいです。  もう、前の席の人が『ラーマ』と答えました。どうする、木緑。保守的に『しらちゃん』なのか、新興勢力の『ラーマ』なのか、独自案なのか……。 「はい、次。山城くんは?」 「ラーマちょん」  なんだ、それは。  ミキサーでかき混ぜて口から出してしまいました。  ケイくんやらが笑いを必死に堪えている。先生は無情にもめっちゃちっちゃい字で『ラーマちょん』と黒板に書きました。これ以降、『ラーマちょん』には一票も入りませんでした。  恥ずかしい。  木緑少年、ここから早めの思春期に突入していくことになります。  それはそれとして。  クラス全員の意見がまとまりました。  『しらちゃん』15票くらい  『ラーマ』15票くらい  『ラーマちょん』1票  『エロエロメ』無効票  先生は満足そうでした。  ですが、エロメ会議はこれで終わりませんでした。  怒濤のエロメ会議最終章は、また次回。 悟空「じゃあ、来週もぜってえ見てくれよな」   いや、見なくても大丈夫です( ・ω・)
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