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わたしが、梶君を見つめていると、
「蒼井さん、恋愛小説、進んでる?」
梶君は話題を変えて、わたしの小説の進捗状況を聞いてきた。わたしは縦に頷くと、
「うん、だいぶ進んだよ。もうすぐクライマックス」
と答える。
「そう。じゃあ『若葉小説大賞』の締め切りには間に合いそうだね。改稿と校正は俺も手伝うよ」
梶君の申し出に、
「ありがとう!」
とお礼を言った。
「梶君の方も、ファンタジー小説進んでる?……前から思ってたんだけど、今、梶君が書いてる小説って『霧島悠』の新作だったり……する?」
実は、わたしはそんなことを考えていた。そして、あわよくば――。
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