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入園式
哲也「覚えているとも! 確か・・どうして君が選ばれたと思う?って、そんな話ししたかと思うんだけど・・」
絵里『そんなの、私を選んだ人に訊いてよ!って私、言ったわよね!・・
でも、あなたは、その選ばれた理由を私がどう考えるか?って必要に知りたがってたから・・だから答えただけでしょ! 私、あなたのことが好きだなんて、一言も言っていないし・・自惚れるには、10年早いわよ!』
哲也「僕こそ、君が好きだなんて、一言も言っていないよ! そのように思ったのは・・それは君の妄想で在って、決して事実じゃない!このことだけはハッキリ言っておく!」
・・・・・・
あれから五年後・・
絵里「哲也?・・明日の悟(さとる)の入園式に着て行くもの準備できたの?」
哲也「絵里は着物だろ?・・俺も着物にしようかな?
絵里「着物ね・・? 哲也って、私が着物を選んだ理由をどうして訊かないの?」
人は皆、誰かに必要とされたくて・・日々その技を磨いているのではないだろうか。
だからこそ自信を有する分野なら、ほかの誰よりも、自分を選んで欲しいのが人情である。
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