8人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
File59 理不尽
夜。
「と言うわけだ。すまない。」
と竜が謝る。
「すまないって!諜報部などはどうするんですか!?」とライト。
「対して変わらないさ。シルバーに任せる。そう心配するな。時々そっちに戻ってくる。じゃあな。」と無線をきった。
「待たせたな。食べよう。」
とロードに話しかけた。
「なぜ俺がこんな目に合わなければならないんだ?理不尽だ。」と竜が肩を落とす。
「それが貴様の役目だ。」
とロードは無慈悲に答えた。
「このままだと死人が出るがいいのか?」
と言ってみる。
「貴様に非が無ければな。俺が審判を下すだけだ。」とロード。
(竜。体を貸してくれ。私がやる。)
とローディアの声が聞こえる。
(ダメだ。ここで殺したら面倒なことになる。)
と答える。
(君がそう言うのなら仕方ない。)
そう言うとローディアは精神体で現れる。
まあ、幽霊と考えれば分かりやすいか。
と言っても、ロードには見えていない。
「ローディアを実体化させろ。話たいことがあるのだろう。」
とロードは言う。
やはり竜を介して筒抜けだ。
「久しぶりだね。ロード様。私の可愛い竜をいじめないでくれないかい。」
と殺気立つローディア。
「俺のものをどう扱おうが俺の勝手だろう。」
とロード。
「とにかく。これからよろしく頼む。」
と竜。
「当然だ。」
とロードは言ってしまった。
その後のローディアをなだめるのが大変だった。
最初のコメントを投稿しよう!