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最期の時に近づきつつある僕の体はもう、殆ど自由に動かせなくなっていた。
しかしながら、恐ろしいのは痛みが全くないということ。まるで死ぬ事が定められているかのように自然に僕の体は生命活動を止めつつあるのだ。
一体、僕の生きた意味とは…
そんな無限に広がる宇宙へと旅立つ前に僕の思考は遮られた。
「こんばんは、桐町充君。」
驚いて視線を向ければ、いつの間にか開いていた窓の枠に少女が座っていた。
月明かりに照らされる少女の、あまりの美しさに僕は息を飲む。
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