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しかし第二の人生は思っていたより明るくなかった。夫との間には子供がいなかったので離婚後は実家に帰って両親と暮らしていたのだが、しばらくして母親が急死した。
更にそのショックの所為か父親が六十代でアルツハイマーになってしまった。父は半分ボケていても断固として施設には入りたくないと意地を張ったので、私が朝から晩まで介護をしなければいけなくなった。
父はお金だけは持っていたので金銭的な心配は無かったが、その所為で私は仕事にも行かせて貰えず、まるで父の介護士の様な生活を送っていた。
そして父の介護を初めてから三年後に父も亡くなった。後に残されたのは父の莫大な遺産だけだった。
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