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しかし、冷静に考えてみると、元ウサギサンはこの学園の生徒のようです。
制服を着ています。
それでしたら、私の事を尋ねてもおかしくありませんね。
「元ウサギサン、私は本日から2のSの担任を務めることになりました。七瀬遥です。」
「…そう。僕の名前は元ウサギじゃない。
麻田 兎羽ーアサダ トワーだ。」
「そうですか。それは、失礼しました。
差し出がましいようですみませんが、此処は何処ですか。」
「知らないできたの?」
「はい。なんせ、本日が初めての出勤日でしたから。」
「ふーん。此処はね、“親衛隊室”だよ。」
親衛隊室ですか…たしか任務の中に『親衛隊の見張り』というのがありましたっけ。
ということは、元ウサギサン………麻田サンは親衛隊の隊員ということになりますね。
ちょうどいい機会なので、親衛隊について詳しく聞いてみるとしましょう。
「そうですか。教えて頂きありがとうございます。
もう一つだけ、質問いいですか?」
「……………………いいよ。」
…答えたくないのでしょうか。
微妙な間がありました。
ですが、そんな些細なことに気を使えるほど空気を読める人間ではありません。
欲望には忠実に生きましょう。
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