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このぺトリコールは僕の雨の匂いも溶かして、あの子に気付かれないようにしてくれないかな?
前を向いて無邪気にはしゃぐあの子に…。
誤魔化すくらい良いじゃないか、見て見ぬふりもできないのなら。
水溜まりを作る雨はきっとやまない雨だから、今は小さなものでもまだまだ大きくなると思う。
僕の意思に反して留まる事も知らず、溢れもしないで1つ、2つと数も増やしていくのかもしれない。
それが僕と君の距離になるみたいに。
僕はさっき踏んでしまった水溜まりと同じように、自分の水溜まりを踏めるだろうか。
いっそ飛び越えられたらラクだろうか。
もっと言うなら、どうにかやまない雨を捨ててしまえないだろうか。
その答えは未だ見つけられないまま、自分の身体の成長と戦っている。
絶えず降り続ける雨は水溜まりを作る。
それと同時に僕のぺトリコールは止まない。
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