神々の理由のお話の補足

1/1
前へ
/36ページ
次へ

神々の理由のお話の補足

本編もついに、170話ぐらいに到達しました。万葉集からの引用でスタートするお話について、解説を加えます。 前書きに出てきた詩歌は、言わすとしれた有名な歌集「万葉集」からの引用です。原文の通り、漢字(物語の中では古語と呼ばれておりますが)での記載となりました。物語の中に記載したかったのですが、著作権が切れているのは分かっているものの、本作は和風ファンタジーの創作物であり、正しい作者や出典を同時に本文へ記載することができないので、このような形となっております。 参考に、現代語訳などをご紹介。 コトリが詠んだクレナの詩歌とするものは、こちら。 ●額田王(ぬかたのおおきみ)の歌 あかねさす 紫野(むらさきの)ゆき 漂野(しめの)ゆき 野守(のもり)は見ずや 君が袖(そで)振る (現代語訳) 御料地の番人が見ないかしら。 あなたが私に袖を振って、恋心を露わにしているのを。 カケルが詠んだとソラの詩歌とするものは、こちら。 ●大海人皇子(おおあまのおうじ)の返し歌 紫草(むらさき)の にほえる妹(いも)を 憎くあらば 人妻ゆえに われ恋ひめやも (現代語訳) 紫草のように美しいあなた。 あなたが人妻であっても、私はまだあなたに恋をしているのです。 額田王は以前大海人皇子と子をなす程の仲だったのですが、別の方と恋仲になります。そして、現恋人である天智天皇の前にも関わらず、余興で詠んだ詩らしいです。元恋人のお兄さんと付き合う額田王。さらには、こんな詩を冗談的な感じで詠むなんて、なかなかに凄い人です。 この辺りの事情と訳は、こちらのサイトから引用させていただきました。ご興味がある方は、ぜひ覗いてみてください。 https://manapedia.jp/m/text/2071 最後に、天磐盾の元ネタはこちらです。日本書紀にも出てくる場所ですね。 https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/kikinotabi/map/s-kamikura.html
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加