「世界一幸せにするつもりだよ」

14/15

6326人が本棚に入れています
本棚に追加
/128ページ
食事を終え、予約していた部屋へ移動する。 今夜は全て晴久からのプレゼントであり、雪乃は見たことのない豪華なスイートルームに困惑した。 「すごい……」 夜景、ベッド、バスルームと控えめに動き回りながら、感嘆の声を抑えて晴久を見た。 「最初から同棲してるから、たまに気分変えたいだろ?」 「……こんなに素敵なところ初めてです。夜景も綺麗……」 「良かった。そう言ってもらえると嬉しいよ」 窓に貼り付いて夜景を見ていた雪乃に、晴久は後ろからそっと寄り添い、手を握った。 雪乃も目を閉じて、彼に背を預ける。 「今のうちに見ておくと良いよ。始まったら、すぐに朝になっちゃうから」 “何が始まるの?”と疑問に思った後、意味が分かった雪乃の表情はコロコロと移り変わり、最後にはカアッと赤く染まっていく。 「雪乃」 我慢できず、振り向かせた彼女にキスをすると、それはすぐに深いものになった。 手をとり、腰をとってそのままベッドに連れ込むと、本気になった晴久がジャケットやワイシャツを脱いでいく。
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6326人が本棚に入れています
本棚に追加