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名前を呼ばれて、心臓がはねた。 うそ、私のこと覚えてくれたの? 嬉しくて、今すぐかけよりたかった。 私、流星にまた会いたくて受験がんばったんだよ。 あのときのこと、誤解だよ。 本当は私、流星のこと……。 「流星? どした?」 背の高い男子の声がして、はっとする。 だめ。やっぱり行けない。 私は顔をふせた。 今の私じゃ、まだ、全然釣り合わないよ……。 こんな私じゃ、流星の隣にいられない。 あんなにキラキラしてる流星の隣なんて、私にはふさわしくない。 「芽衣、行こっ」 私は返事をしないまま、芽衣を引っ張って外部生の入り口に向かった。 「えっ、ねぇ。星奈? あの人が流星って子じゃないの?」 芽衣の問いかけに、頭をぶんぶんふる。 また、だめだった。 自信のないところ、全然変わってない。 やっと流星に会えたのに。 泣きそうなのを必死にこらえて歩き続けた。 流星が、ずっと私を見ているのにも、気づかずに。
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