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返信メール
その日の夕方。
佐々木から蓮宛にお礼のメールが届いた。
そこには、迷惑をかけて申し訳なかったこと。
蓮と手料理を一緒に食べられる事が、楽しみだということ。が、丁寧に書かれていた。
蓮はそれだけで、嬉しくなる。
少ししか話したりしていないが、佐々木は今まで蓮が会った人の中で、一番、素朴で素直な人だと感じたから。
蓮自身も、また佐々木に会える事が楽しみだし、佐々木の事をもっと知りたいと思った。
だから、このお礼のメールが届いたときは、本当に嬉しかった。
なんて返事しよう……
しばらく返信内容を考えてから、
『そんなに気になさらないでください。こちらこそ、変なお願いをしてしまい、すみません。ご負担になっていないですか?』
と、無難なメールを返した。
するとすぐさま、佐々木から、
『全くです。私こそ楽しみにしています。』
と返信があり、蓮はほっと胸をひと撫でする。
もし返信がなかったら、どうしよって思ってた…
そして、
『よかったです。では、佐々木さんからのご連絡お待ちしています』
と、短いながらも、蓮の願いを送った。
どうか佐々木さんからの連絡が早くきますように。
蓮はそっと携帯を胸に当てた。
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