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恋煩い ⑥
「あ、チーフおかえりなさい。確認していただきたいところがあって…」
席に戻った蓮は、部下からの質問や書類のチェック。
その他、諸々の業務に追われ、佐々木からの着信があった事に気が付かずにいた。
仕事もひと段落つき、いつもの癖で、蓮は携帯を確認すると、着信履歴に佐々木の名前が!
‼︎返事の連絡くれてたのに…
電話をかけようか迷ったが佐々木も仕事中で、電話に出られない事を考え、急いで蓮はメールを送る。
『電話に出れず、すみません。また折り返し、ご連絡します』
気持ちがソワソワする。
いい返事であって欲しい。
でも、もしかしたら、断りの電話かも…
メールには『折り返し、ご連絡します』と書いたが、その折り返しの電話をいつかけたらいいのか、考えすぎた蓮はわからなくなっていた。
どうしよう……
そんな風に蓮が悩んでいると、携帯にメールが届いた。
宛名は……
佐々木さんだ‼︎
急いでメールを開く。
『こちらこそ、お電話に出られず、すみません。今日、ぜひ伺わせてください。また、立花さんのよろしい時間など教えていただけると幸いです。よろしくお願いします 佐々木』
!!
これって今日、来てくれるってことだよね‼︎
会えるってことだよね‼︎
嬉しさで、あのいつも爽やか、蓮の顔がにやけてしまう。
『返信ありがとうございました。嬉しいです。では、8時ごろ私のマンションに来ていただけませんか?』
佐々木が心変わりをする前にと、蓮は待ち合わせの時間を決めて、メールを送った。
今日は定時であがる!
その後の仕事に、俄然力が入る蓮だった。
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