3525人が本棚に入れています
本棚に追加
妖艶 ⑧
「ささき…さんと…気持ちよく…なりたい」
もっと、もっと佐々木さんを感じたい。
もっと佐々木さんに触れて欲しい。
佐々木さんと繋がりたい。
もっと、もっと……
蓮の中で、もっとが膨らんでいく。
佐々木さんと一緒に感じて、
もっと俺を感じて欲しい。
佐々木さんはどうですか?
俺をもっと感じたいですか?
蓮はあがりきった息を整えながら、心の中で佐々木に問いかける。
「俺はいいです。もう十分気持ちよかったです…」
佐々木は本当に幸せそうに微笑んだ。
「でも…」
佐々木さんのものが、大きく硬くなってるのは知ってる。
そのままじゃあ、苦しいはずなのに……
蓮が言いかけた時、佐々木は蓮の額にキスをした。
「本当に…本当に気持ちよかったんです」
佐々木は蓮の頭をぽんぽんとなでた。
まるで子供を宥めるように。
嘘ではない佐々木の微笑みが、蓮の瞳に飛び込んできた。
こんなに大事にされたのは…初めてだ……
どんなに優しくされていても、どこか疎外感があった。
でも、佐々木さんは俺のことを、そのままで受け止めてくれてる……
だから…………
最初のコメントを投稿しよう!