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近くで見ると男の俺から見ても整った顔立ちである。
涼しげ?爽やか?
そんな言葉が似合うイケメンだ。
カウンターの端っこで頬杖をついて憂い顔をしている彼を見たらクラスの女子はキャーキャー言うのだろう。
彼は静かにメニューを見つめている。
誰かと待ち合わせなのだろうか?
彼の方を然り気無く見たつもりが、バチッと目が合ってしまったので
俺は営業スマイルを張りつけながら
ご注文はお決まりですか?と尋ねてみた。
「今日のオススメひとつ。
それと、マスターっていないのかな?」
彼はどうやらここに来るのは初めてじゃないらしい。
というのも、今日のオススメというメニューはないからだ。
今日のオススメが頼めるのは、マスターが認めた確かな舌を持っている常連客のみなのだから。
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