○○だから‥

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「申し訳ございません。店主は夕方からの出勤になっております。何時になるのかハッキリ決まっておりませんがお待ちになりますか?」 「マスターの気まぐれは知っているから大丈夫だよ。約束をすっぽかされたみたいだな。お昼過ぎに来てくれと言われたから来たんだけど‥まぁいいよ。」 名前がわからないクラスメートの彼はマスターに会うのは諦めたらしい。 オリジナルブレンドとスフレチーズケーキを出すと彼は表情を変えた。 「オススメのケーキってもしかして君が作ってるの?」 「はい。店主が不在の時は自分が作らせてもらっております。もしかして、チーズケーキはお嫌いでしょうか?チーズケーキ以外にガトーショコラとフルーツタルトもお出しできますが?」 「いや、いいんだ。チーズケーキは好きだから。今日のオススメブレンドに一番合っているデザートがこれなんだろ?」 「はい。少し酸味があって後味が爽やかな本日のオススメには甘さ控えめなスフレチーズケーキが一番かと。」 そう言った俺にふんわりとした笑顔を見せて彼は幸せそうにブレンドをひとくち飲むと‥ 有り難うと小さく呟いた。
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