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われながらつくづく身勝手な女だと失笑していると、インターホンが鳴った。液晶画面を覗く。セールスマンらしき男が営業スマイルを浮かべて立っている。
「はい」
私が応じると、男はにこやかな口調で会社名を名乗り、
「ところで、ご主人さまは今ご在宅でしょうか?」
と聞いてきた。
私は横目で、ただの機械部品となり、商品となった主人を見やりながら、静かに告げた。
「いえ。主人はただいま分譲中です」
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