好きな子と遊ぶ

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ガッシャーーン ゴトン ゴロゴロ たくさんのピンが一気になぎ倒される音やボールがレーンに落ちる音が響き渡る。 「ボーリング久しぶりだぁ」 アタシたちは6人は昼休みの約束通り授業が終わって近くのボーリング場に遊びに来ていた。 「せっかく男女でボーリング来たんだから、普通にボーリングするのもつまらなくね?チーム戦にしない?俺アミダくじ作るよ。」 ボーリングの申し込み用紙を手に取ると岸本くんがみんなに提案してくる。確かに面白そうだとは思う。けど、アタシあんまボーリング得意じゃないんだよね。チームになった子に絶対迷惑かけちゃうよ。 しかし、みんなは特に反対しなかったので、岸本くんはニヤニヤしながらアミダくじを作ってアタシたちは順番にくじをひいた。 その結果 岸本くん&真紀ちゃん 田中くん&楓ちゃん 沢口くん&アタシ ボンっ! さ、沢口くんと同じチーム。 嬉しさでアタシの意識はるか彼方へ飛んでいく。 「当然だけど、負けたチームは罰ゲームありね」 しかし、この岸本くんの一言で有頂天へ召されていたアタシの意識は体に戻された。負けたら罰ゲーム。アタシはボーリングが下手。沢口くんに迷惑かけちゃうよ。 「真紀ちゃんと楓ちゃんはボーリング得意なの?」 「ウチはけっこう得意かも。ボーリング好きなんだよね。」 「私は普通かな。」 二人は特にアタシのように緊張している感じはしなかった。しかし、真紀ちゃんも楓ちゃんも運動部なので勝負事になると、本気になる。だからなのか、むしろいつもより落ち着いているのに静かな闘志を感じる。 「西宮さん、よろしくね。」 少し落ち込んでいるとポンッと肩を叩いて、沢口くんが優しく笑ってくれた。 「よろしく。ごごごめん。アタシボーリングあんま得意じゃないの。迷惑かけちゃうよ。」 「迷惑じゃないよ。俺は西宮さんと組めて嬉しいよ。一緒に頑張ろう。」 やっぱり沢口くん優しい。こんな下手くそな女と組んで嬉しいだなんて。アタシの胸はポカポカしている。 「あとチーム名だけど、俺が勝手にみんなの決めといたから」 チーム名? スコア欄の名前の部分に乗っているようなので、見てみる。なんてチーム名なんだろう?Aとかかな? チーム名 キューピー 岸本くん&真紀ちゃん チーム名 ナジミ 田中くん&楓ちゃん  チーム名 ワシ 沢口くん&アタシ ワシ? 予想してたのと違うな。なんか統一間のないネーミングたち。あんまり話したことないけど、岸本くんってけっこう変わってるのかな。
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