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 後日、僕は気になって売り払った黒いフェラーリを見にレクサスでディーラーへ行った。  黒いフェラーリは950万と記されたプライスカードが掲げられたままでまだ売れ残っていた。  そんなに早く買い手がつく訳がないかと思った僕は、今のあいつはエンジンをかけさえしなければ動かないから大丈夫と高を括ったが、しかし黒猫が乗り移ってるんだ、動かないとも限らないと思った途端、戦々恐々としてぞっとした、とその時だった。308のリトラクタブルヘッドライトのカバーが突然、開き出し巨大な目玉のようなヘッドタイトをパカっと現したものだから、その瞬間、「うぎゃー!」と僕は裂帛の悲鳴を上げ、怱々にレクサスで退散したのだった。  その後の僕?ま、なんとかやってるよ。
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