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友達と4人で海にきた。
夏に、大学の友達と海。
青春ぽい。
「青い空、青い海、そしてーー」
「女神様!」
「ってタカちゃん、女神様は?」
彼女たちは留守番している。
「いないのか!?」
「何でだ!? 海だぞ!
女神だぞ! ビキニだぞ! 最高だぞ!」
だから俺は誘われたのか。
「今日の目的が終わった!!」
男泣きする3人に罪悪感を覚える。
「・・・何か悪りぃ」
「女神がいないならしょうがない。
俺たちの夏はまだ終わっていない」
「目的変更! ナンパだ。ひと夏の思い出
作ろうぜ!」
「おー!」
切り替えが早いな。
「つーことで、タカ。ナンパしてこい」
「俺?」
俺が、ナンパ。
それはつまり、
「青春ぽいな!」
イェーイ、ハイタッチだ。
* * *
「みつけた。プリヤ様から逃げられる
と思うなよ」
「マーリア見て見て、海では人間も開放的な
格好するんだね。
アタシたちも負けてられない」
「プリヤは十分開放的ですよ」
「アタシの本気を見てごらんなさーい」
プリヤは衣を脱ぎ捨てる。
最低限大事なところを隠した水着姿。
「ジュンの視線独り占め。
ごめんねー、マーリア」
「痴女、ねエレナ」
「痴女、ねヘレナ」
「だれが痴女だって」
「こんなところまでついてきてよかった
のかしら?」
「いいのいいの。見張ってないと。
ジュンに悪い虫がついたらどーすんのよ」
「悪い虫? 危険な虫の気配はしないわ」
「はあ〜、あんた人魚姫の話しらないの?」
「人魚姫?」
「人魚姫が助けた王子様を、
人間の女が横からかっさらおうとする話」
「まあ、酷いわ」
「だから王子様から目を離しちゃダメって
ことよ」
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