1章

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はぁはぁと息切れをしながら大きな門の前に立った。 僕の名前は如月 尚(きさらぎ なお) 今日から…いや、今日の朝からこの学園に入学する予定だった。そう、朝に…。 只今の時刻20:42分、およそ12時間の遅刻だ。 本当は、9時から入学式があって僕もそれに新入生として参加しなければならなかったのだ。 遅刻の理由は寝坊と、僕の家が遠く離れた森の中にあるということ。そして、一番の原因は僕の方向音痴だ。 これだけはどうにもならない。 僕は息を整えると格子の門を掴みガタガタと少し控えめに揺らしてみた。 『流石に閉まってるかぁ』 どうやら、内側から鍵がかかっているようでこちら側からは開けれない。 (困ったなぁ…)そう思っていると、ガサガサっという音‪が後ろから聞こえた。 『だっ誰かいるの…?』
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